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武田 哲明; 菱田 誠
Int. J. Heat Mass Transfer, 39(3), p.527 - 536, 1996/00
被引用回数:40 パーセンタイル:86.03(Thermodynamics)高温ガス炉の一次冷却系主配管破断事故時には、分子拡散と炉内に発生する自然対流により、空気が破断口から浸入すると予想される。そのため黒鉛構造物が酸化し、複雑な多成分気体の自然対流が発生する。本研究では、この配管破断時の初期段階における空気の浸入過程を調べるため、化学反応を伴う多成分気体の分子拡散と自然対流に関する実験と解析を行った。解析は一次元の混合気体、各成分気体の質量保存、混合気体の運動量保存とエネルギー保存の式を解いて、各成分気体の濃度変化、空気の自然循環流発生時刻等を求めた。その結果、実験と解析は良く一致し、混合気体密度、成分気体のモル分率変化、自然循環流の発生まで、実験結果と数値解析により再現することができた。
荒木 政則; 小川 益郎; 功刀 資彰; 佐藤 和義; 鈴木 哲
Int. J. Heat Mass Transfer, 39(14), p.3045 - 3055, 1996/00
被引用回数:72 パーセンタイル:94.26(Thermodynamics)ITER等の次期核融合実験炉において、プラズマ対向機器、特に、ダイバータ部は、その片面より準定常的な高い熱負荷を受け、これを除去する必要がある。ITERでは、この熱負荷は最大で20MW/mと見積もられており、冷却水の局所沸騰が予想される。したがって、本ダイバータを設計する上で、同冷却管の沸騰熱伝達特性を明確にする必要がある。このため、片面強加熱条件下における円管及びスワール管の熱伝達実験を行った。実験条件は、軸流束4~16m/s、圧力0.5、1.0及び1.5MPa、冷却水入口温度20~80Cの範囲で実施した。この結果、非沸騰域では既存の一様加熱条件下における熱伝達相関式が適用できることを示した。しかし、沸騰域では、適用できる相関式がないため、新たに沸騰熱伝達相関式を提案した。
椎名 保顕; 藤村 薫; 功刀 資彰; 秋野 詔夫
Int. J. Heat Mass Transfer, 37(11), p.1605 - 1617, 1994/00
被引用回数:49 パーセンタイル:91.26(Thermodynamics)下面を加熱した半球容器内自然対流の熱伝達実験及び流れ場と温度場の可視化実験を行った。流体として水, グリセリン水溶液, フレオン等を用いた。実験条件はレイリー数範囲10510、プラントル数範囲613000である。熱伝達実験の結果、ヌッセルト数とレイリー数の関係NuRaで、指数nはレイリー数が10を越えると層流の値1/4から乱流の値1/3に遷移することを示した。また、流れの可視化実験の結果、流れ場はレイリー数を増加させるに伴い、定常循環流、周期プリュームを伴う循環流、非周期プリュームの発生を伴う循環流、乱流と遷移することを示した。さらに、下面加熱の半球容器内自然対流で生じる周期プリュームは、流体力学的不安定性により生ずることを示した。
奥山 邦人; 小澤 由行*; 井上 晃*; 青木 成文*
Int. J. Heat Mass Transfer, 31(10), p.2161 - 2174, 1988/00
ステップ状高熱発生時のR113の過渡沸騰熱伝達特性が系圧力の広い範囲にわたって実験的に調べられた。
小川 益郎
Int.J.Heat Mass Transfer, 30(5), p.1017 - 1026, 1987/05
被引用回数:5 パーセンタイル:52.65(Thermodynamics)高温ガス冷却炉での空気侵入事象の研究に関連して、高温の黒鉛多孔質円柱に直交して流れる混合ガス流が化学反応と多孔質内拡散を伴う場合の物質伝達に関して実験的研究を行なった。レイノルズ数を533~2490の範囲で、円柱温度を848~1120Cの範囲で変え、約5%の酸素を含んだ窒素ガス流中に黒鉛円柱を置いた。物質伝達に及ぼす化学反応と多孔質内拡散の影響を調べるために、平均及び局所物質伝達率と腐食速度を求めた。これらの結果、本実験条件下では、化学反応は物質伝達にほとんど影響を与えることはなく、また、物質伝達に及ぼす多孔質内拡散の効果は、既存の腐食速度の関係式と物質伝達の関係式とから評価できる。
橋本 憲吾*; 秋野 詔夫; 河村 洋
Int.J.Heat Mass Transfer, 29(1), p.145 - 151, 1986/00
被引用回数:14 パーセンタイル:75.73(Thermodynamics)速度と温度の助走区間を含む強制・自由混合対流下での環状流路内層流熱伝達及び圧力損失の解析を、上向及び下向流れについて行った。加熱の条件としては、等壁温、等熱流束の2つの場合を検討した。解析にあたっては、境界層型ナビエ・ストークス方程式とエネルギー式を、流体の物性値変化を考慮しながら差分法で解いた。その結果、高温ガス炉などにおける高温高熱負荷条件下での混合対流特性が得られた。特に、物性値の温度依存性の効果は、流れの逆転を抑える方向に働くことが判った。
河村 洋
Int.J.Heat Mass Transfer, 20(5), p.443 - 450, 1977/05
原子炉の安全解析を行なうにあたっては、発熱が時間的に変化する場合の非定常熱伝達を扱う必要が生ずる。本報では、発熱がステップ状に変化する場合の円管内乱流について、実験と数値解析を行い、熱伝達率の時間変化や発熱体熱容量の影響を調べた。実験結果と数値解とは、たがいによく一致した